<2024年1月20日>
【原油マーケット】
(/bbl) | 週初 | 週終 | +/- | |
---|---|---|---|---|
BRENT | $81.01 | $80.79 | -$0.22 | ↓ |
AL | $83.21 | $85.50 | $2.29 | ↑ |
WTI | $78.82 | $77.88 | -$0.94 | ↓ |
↑米政府がウクライナに侵攻するロシアの戦費調達を阻むため、同国の石油大手ガス会社2社に新たに制裁を科し、追加制裁の対象にはタンカー183隻も含まれ、試算として報じたところによると、これらの輸送総量は日量170万バレル。ロシアからの輸出全体の4分の1に相当し、主要な買い手であるインドと中国が資源の調達先を中東や米州に振り向けば、油価や輸送費の上昇を招くとの警戒感が浮上したこと。
↑EIAが先週発表した週間在庫統計は、原油在庫は前週比200バレル減と、減少幅は市場予想
を上回り、8週連続の取り崩しとなった。在庫は4億1270万バレルと、22年4月以来の低水準となった。
↓EIAが短期エネルギー見通しで2025年、2026年は供給が需要を上回り、原油価格は圧迫されるとの見解を示したこと。
↓海上保安当局者はロイター通信に対し、イスラエルとイスラム組織ハマスが停戦入りで合意したことを受けて、フーシ派が紅海における船舶への攻撃を停止すると予想していると明らかにしたこと。
→中国国家統計局が2024年の国内総生産(GDP)は物価変動の影響を除いた実質ベースで前年比5.0%増加。伸び率は前年を0.2ポイント下回ったものの、政府目標の「5%前後」は達成した。
【LPGマーケット】
(/MT) | 限月 | 週初 | 週終 | +/- | |
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CP先物 P | 2月 | $626.33 | $630.29 | $3.96 | ↑ |
CP先物 B | 2月 | $616.33 | $621.29 | $4.96 | ↑ |
米国先物 P | 1月バランス | $466.30 | $499.51 | $33.21 | ↑ |
中東マーケット
↑原油価格とともに上昇。
↑先週末にサウジアラムコから積み日・積み数量通知があり、一部プロパンの積み数量に制限がかけられていた模様。定修に寄る供給減が限定的であるとの情報があっただけに、予想外の状況にてFOB価格を下支えする要因となった。
→米国ブタンが既にキャンセル圏に突入していることからブタン付きカーゴの方の評価が上がってきている。
米国マーケット
相場週間平均:$499.51米国指標の情報はこちら(会員専用)
↑↓プロパンは上昇し、ブタンは下落した。
↑先週EIAが発表した米国プロパン在庫は、▲4.7m bbl取り崩しの77.9m bblにて、市場予想を上回る取り崩しでの発表であったが、過去5年の同時期対比+7%での発表となった。
→2024年の輸出量平均の1.757mil bblに対し、2025年に入ってからの輸出平均は1.790mil bbl/日で、生産水準も2.631mil bbl/日と十分量である。
→期先2週間の米国気温予報では目立った寒気は見られず、内需の急上昇要因は確認されていない。
欧州マーケット
→↑プロパンは横ばい、ブタンは上昇。
↓プロパンに関しては、2月前半欧州着カーゴに対するプレミアムの取引が市況を引き上げ、引き続き米国カーゴを極東よりも欧州へ搬入した方がよい経済性を維持したが、2月前半着カーゴの多さと石化需要の減退感から、2月後半の商談は盛り上がりに欠けている状況。
↑ブタンについては、ナフサとの絶対値の格差が広がり、石化勢から購買欲が聞かれ、商談レベルを押し上げている。
アジアマーケット
↑プロパン・ブタン共にわずかに上昇。
↓原油価格が急騰したにもかかわらず、極東需要と船マーケットの弱さから極東価格は僅かな上昇に収まった。商談は2月後半極東着カーゴに移行しており、例年2月2Hが需要ピークとされているものの、売り手の声が大きく下落圧力がかかる。
↓中国PDHは一部ユニットのメンテナンスが終了し、稼働率が改善すると予想されているが、コスト上昇のため、マージンが悪化しており需要増加に期待が持てない状況が続いている。
フレート、バンカーマーケット
(/MT) | 週初 | 週終 | +/- | ||
---|---|---|---|---|---|
フレート | 中東-日本 | $58.58 | $59.33 | $0.75 | ↑ |
バンカー | LSMGO | $755.00 | $762.25 | $7.25 | ↑ |
フレートマーケット
米国マーケットは米国寒波による全米LPG在庫減少並びに米国の対ロシア制裁強化に伴う供給懸念から原油価格が高騰し、MBが引き続き高値で推移していることで、米国-極東マージンが縮小し、フレート市況を圧迫。また、1月からパナマターム予約での通峡枠確保が始まったことで、オークション費用が高騰していることもフレート市況の取り分を縮小させている。中東はインド在庫高の影響でインド勢のTC船が遅延し、1月末積みのリクが複数浮上したことでマーケットを何とか支えている。ブタン付き米国カーゴは先週既にキャンセルが複数件聞かれており、今週に入りプロパンについてもタームカーゴキャンセル圏に迫る程マージン縮小が見られており、フレート市況は更に下落基調が強くなると想定。
1月20日時点におけるAEフレート想定値は、P 10,700円/t、B 9,500円/t。
バンカーマーケット
バンカー相場(LSMGO)は $755.00で始まり、 $762.25で週を終えた。
先物マーケット
(/MT) | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 |
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CP先物 P | $625.00 | $630.29 | $625.00 | $603.50 |
CP先物 B | $615.00 | $621.29 | $615.00 | $603.50 |
米国先物 P | $494.30 | $504.07 | $477.37 | $446.76 |
【価格推移】
サウジCP推移表
2025年1月CPは以下の通りです($/MT)。
プロパン$625/MT(前月比-$10)、ブタン$615/MT(前月比-$15)
A/L (12月1日~31日平均、$74.897)の熱量換算比は、P: 101.8% (前月比-1.8%) 、B: 101.5% (前月比-2.7%)。
過去のCP推移はこちらをクリックしてください。