9月30日に10月のARAMCO価格が発表されましたので次の通りご報告致します。
10月CP
プロパン $ 625 /MT(前月比+$20 )
ブタン $ 620 /MT(前月比+$25 )
アラビアンライト原油の9月1日~30日の平均価格は$75.503/BBLです。
尚、10月CPのアラビアンライト原油熱量換算比は、プロパンで101.0% 、ブタンで101.5% となっております。
過去のCP推移はこちらをクリックしてください。
9月30日に10月のARAMCO価格が発表されましたので次の通りご報告致します。
10月CP
プロパン $ 625 /MT(前月比+$20 )
ブタン $ 620 /MT(前月比+$25 )
アラビアンライト原油の9月1日~30日の平均価格は$75.503/BBLです。
尚、10月CPのアラビアンライト原油熱量換算比は、プロパンで101.0% 、ブタンで101.5% となっております。
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上旬: BRENT: $77.52 ⇒ $69.19 WTI: $70.34 ⇒ $65.75
上昇要因:米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間石油在庫統計で、原油在庫が市場予想を大きく上回る取り崩しとなり過去5年で最低の在庫レベルとなっていること、イスラム教シーア派組織ヒズボラが攻撃を行い、イスラエルも強硬姿勢を保つ中で追加攻撃の可能性を示唆していたことなど。
下落要因:中国国家統計局が発表した製造業購買担当者景気指数(PMI)が4か月連続で基準となる50を下回り、7月原油輸入量が22年9月以来の低水準に落ち込んだこと、8月の米国製造業景況感指数は47.2と市場予想を下回り、5か月連続で目安となる50を下回りの景気減速による需要鈍化が意識されたことなど。
中旬: BRENT: $69.19 ⇒ $74.49 WTI: $65.75 ⇒ $71.92
上昇要因:米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間石油在庫統計において、事前市場予想増加を下回り、需要が弱まっている印象が薄くなったこと、レバノンにおいてイスラエルの工作と思われるポケベル型通信機の爆発が相次ぎ、中東情勢への懸念が強まったことなど。
下落要因:国際エネルギー機関(IEA)が、OPECプラスが減産縮小を延期した一方で米国等の非OPECプラスからの供給量が全体需要を大きく上回るペースで増加したとレポートしたこと、OPEC月報において2024年の世界石油需要が前年比で+2.0 mil b/dになるとして、2か月連続の引き下げ予想となったことなど。
下旬: BRENT: $74.49 ⇒ $71.77 WTI: $71.92 ⇒ $68.17
上昇要因:中旬に米国を直撃したハリケーンの影響でメキシコ湾岸での原油や天然ガス生産停止が続いていること、EIAが発表した米石油在庫統計において、原油とガソリンの在庫が市場予想以上に減少し、米国内の需給の引き締まりが意識されたこと、イスラエル軍がレバノンの首都ベイルートにあるヒズボラ本部を空爆し、ヒズボラ最高指導者ナスララ師を殺害したと発表し中東情勢により緊張が走っていることなど。
下落要因:8月の中国における石油精製量が5か月連続で鈍化しており、米中景気減退の影響で日量約40万バレルの需要不足予想が出ていたこと、米国等の生産拡大によりOPECプラスの減産だけでは価格引上げが難しい中、OPECプラスが12月から増産を始めるとみられており、供給増による需給の緩みが意識されたことなど。
上旬: CP先物 $605 ⇒ $592
前月末に引続き、インド国営会社のFOBターム交渉継続、インドネシアの期先カーゴ購入意欲の表れから需要の弱まりは見えなかった。
一方で景気減速、需要鈍化による原油価格下落につられてCP先物価格も下落方向に働いた。
中旬: CP先物 $592 ⇒ $610
中国勢を中心に10月着カーゴに需要を抱えたプレーヤーが多く見込まれており、マーケットは引続き活発な状況。10月のインド祝日による需要増加の声も聞かれた。
また、市場での船供給量が十分でありフレートマーケットが急落。伴いFOBカーゴの買い気は増進を見せ、マーケットを下支えした。
下旬: CP先物 $610 ⇒ $625
フレートの下落からFOBの買い気が強まっているものの、9月の中東からの出荷量は芳しくなく、売り手が少ない状況。インドを中心としたブタン付カーゴ需要は引続き強い状況。
また、サウジアラムコの10月積みカーゴが積数量に制限のかかる内容で発表されたことが需給の引き締まり要素となり、先物価格を押し上げた。
9月30日(月)に発表された10月CPは、プロパン$625/トン(前月対比+$20)、ブタン$620/トン(前月対比+$25)。
9月の原油価格について、特に中国・米国の需要後退懸念から前月対比下落方向に推移。中東情勢について、(ハマス最高指導者ハニヤ氏のテヘランでの殺害に対する)イランからイスラエルへの報復は大々的には実現せず、ヒズボラ-イスラエル間の対立が続き情勢不安が継続してはいたものの、原油価格上昇の顕著な要因とはならなかった。
一方で、10CPは原油価格の動向に反してPB共に前月対比上昇。インドを中心に買い手が現れてはいたものの供給サイドでSPOTテンダーなどは発表されず、またサウジアラムコの10月積カーゴの積数量制限がかかることが明らかになったことが主な要因。また、9月中旬以降のフレート価格下落によりFOBの購入意欲は上昇し、CP先物価格も上昇していった。
サウジは一部カーゴをプロパンからブタンへ品種変更の打診をしているという情報もありプロパンの供給懸念を憂慮する声が上がった一方、インドやインドネシアのブタン引合いも堅調であり、CPのプロパン-ブタン格差はさらに縮まりブタン対比プロパンが+$5/MTとなった。
・9月は8月に引続きイランからイスラエルへの報復の動きについて注目が集まっていたが、イランの主体的な動きは見られず、ヒズボラ-イスラエル間の対立深刻化が目立つ状況であった。かかる状況下9/27にはイスラエルがヒズボラ最高指導者ナスララ師を殺害したと発表、10/1にはイランがイスラエルを直接ミサイルで攻撃し、大きく事態が動いた。イランとしては4月のイスラエルへの攻撃時と同様、自国のメンツを保つための攻撃であり戦火の拡大は望んでいないものと思われる。しかしながらイスラエルが報復に走りさらに事態が泥沼化するシナリオも考えられる。そうなれば米国やアラブ諸国のさらなる介入は必須であるが、戦火の拡大の抑止力としてどの程度の影響となるかは未知数である。原油の流通が止まるような事態は全力で回避する力が働くと思われるが、情勢変化に伴いマーケットはどちらにも振れる可能性を孕んでいる。
・アジアのマーケットにおいては中国の景気後退懸念はあるもののインドを中心に需要は強い状況が続くものとみられる。中東産カーゴの大きな供給懸念は無いため急激なマーケットの上昇は見込まれていないが、需給バランスのタイト感は継続しそうな状況。
・昨年は10月後半から冬場にかけてパナマ通峡数の制限からオークション費用の高騰が発生していたが、今年はパナマ運河(ガツン湖)の水位が安定しており足元大きな制限もかかっていない状況だが、LPG船LNG船の極東の季節的需要が高まること、並びにフレート上昇により船回りを改善したい船主によるパナマ回航が想定され、パナマ通峡費用の上昇→極東LPGマーケットの上昇も考えられる。