<2025年4月15日>
【原油マーケット】
(/bbl) | 週初 | 週終 | +/- | |
---|---|---|---|---|
BRENT | $64.21 | $64.76 | $0.55 | ↑ |
AL | $68.06 | $68.41 | $0.35 | ↑ |
WTI | $60.70 | $61.50 | $0.80 | ↑ |
↓トランプ米大統領は相互関税を発表し、中国は相互関税に対する報復措置として、米国からのすべての輸入品に対し、34%の追加関税を課すと発表。大国同士による関税の応酬となったことで貿易摩擦激化への懸念が拡大。景気鈍化につながり石油需要が減退する見方から下落。
↓OPECプラスは予定した段階的な減産解除計画を加速。5月から日量約41万バレルの増産を実施することで需給緩和方向に働く見方から価格を押し下げた。
↓トランプ大統領は相互関税の第2弾を発動し、貿易赤字が大きい約60カ国・地域からの輸入品に対し、個別の追加関税を課す措置で、相互関税への報復措置を打ち出した中国には計104%の追加関税賦課。中国は米国からの輸入品に課す追加関税の税率を84%に引き上げると発表。経済大国の米中が報復関税をかけ合う中、貿易戦争の激化は避けられず、世界的な景気停滞を招くとの警戒感が広がり、原油下落につながった。
↓EIAは10日に公表した月間の短期エネルギー見通しで、世界の関税政策や石油生産をめぐる最近の変化により、2026年までの世界の石油需要の伸びが減速するとの見通しを示した。
↑トランプ大統領が9日発動の相互関税について、貿易相手国ごとに設定した上乗せ分を中国を除いて90日間停止すると発表し、対中関税は145%となり、株価が急騰する中、原油にも買い戻しが波及した。
【LPGマーケット】
(/MT) | 限月 | 週初 | 週終 | +/- | |
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CP先物 P | 5月 | $612.00 | $564.00 | -$48.00 | ↓ |
CP先物 B | 5月 | $589.00 | $537.00 | -$52.00 | ↓ |
米国先物 P | 4月 | $466.30 | $420.38 | -$45.91 | ↓ |
中東マーケット
↓原油と共に下落の値動き。
→米国が中国に貸した関税影響で中国プレーヤーは米国産カーゴをの代替として中東産カーゴ購入意欲を増しており、中東カーゴ評価を下支えした一方、中国報復関税発令後、相互関税の掛け合いに伴い下落した原油影響を受けてCPは下落。
↑インドネシアからの購入応札が聞かれたことも相場を支える要因となった。
米国マーケット
相場週間平均:$420.38米国指標の情報はこちら(会員専用)
↑プロパン・ブタン共に上昇の値動き。
↓先週EIAが発表した米国プロパン在庫は、市場予想0.81mil bblの積み上げに対し、1.5mil bblの積み上げで45.7 mil bblでの発表。
↓米国需要期が終焉を迎えたことで積み上げ期が本格的に始まり、ファンダメンタルとしては下落圧力がかかる環境。
↑週半ばの米国の追加関税90日間停止の報を受け、反転した原油をフォローする値動きとなった。
欧州マーケット
↑↓プロパンは上昇、ブタンは下落。
↑極東価格の大幅な下落から、米国品の極東への搬入評価が下落、欧州への搬入の方が経済性が優位となり、プロパンについて購入入札があり、市況を押し上げた。
↓米国内ガソリンブレンド需要が減退していることから、米国ブタン価格の上昇幅がプロパン対比で小さくブタンバリューは下落。
アジアマーケット
↓プロパン・ブタン共に大幅に下落。
↓中国の報復関税発表を受けて、極東マーケットは大幅に下落。週後半にかけて更に関税率が上昇し、経済減退と中国からの需要減基調から極東バリューが下落することとなった。
→中国需要の略半分が米国産カーゴで充足されており、125%の関税が継続することは非現実的との見方も強く、中国政府への掛け合いの報もあり、暫くは不透明且つ不安定な値動きとなると想定。
フレート、バンカーマーケット
(/MT) | 週初 | 週終 | +/- | ||
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フレート | 中東-日本 | $42.83 | $40.50 | -$2.33 | ↓ |
バンカー | LSMGO | $595.00 | $586.25 | -$8.75 | ↓ |
フレートマーケット
中国の報復関税発表を受けて、中東-極東マージン並びに米国-極東マージンが大幅に下落し、フレートバリューも急落。米国カーゴははキャンセル圏に突入し、輸送需要減退が想定される中、中東・米国共に現物・先物市況共に下落した。中国関連船への寄港課税の懸念も強まり、中国関連船の米国積み以外での積極的な売り唱えが聞こえ、市況を押し下げる要因となり、一時成約レベルはOPEXレベルまで急落。今後はフレート下落による喜望峰回航・減速航行実施による船腹減少・サウジアラムコの5月積み日発表が下支え要因として挙げられ、米中関係に左右される展開と想定。
4月14日時点におけるAEフレート想定値は、P 9,200円/t、B 8,100円/t。
バンカーマーケット
バンカー相場(LSMGO)は $595.00で始まり、 $586.25で週を終えた。
先物マーケット
(/MT) | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 |
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CP先物 P | $615.00 | $564.00 | $542.00 | $532.00 |
CP先物 B | $605.00 | $537.00 | $512.00 | $520.00 |
米国先物 P | $412.24 | $353.87 | $349.31 | $348.66 |
【価格推移】
サウジCP推移表
2025年4月CPは以下の通りです($/MT)。
プロパン$615/MT(前月比±$0)、ブタン$605/MT(前月比±$0)
A/L (3月1日~31日平均、$76.400)の熱量換算比は、P: 98.2% (前月比+3.6%) 、B: 97.9% (前月比+3.5%)。
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