3月27日に4月のARAMCO価格が発表されましたので次の通りご報告致します。
4月CP
プロパン $ 615 /MT(前月比±$0 )
ブタン $ 605 /MT(前月比±$0 )
アラビアンライト原油の3月1日~31日の平均価格は$76.400/BBLです。
尚、4月CPのアラビアンライト原油熱量換算比は、プロパンで98.2%、ブタンで97.9%となっております。
過去のCP推移はこちらをクリックしてください。
3月27日に4月のARAMCO価格が発表されましたので次の通りご報告致します。
4月CP
プロパン $ 615 /MT(前月比±$0 )
ブタン $ 605 /MT(前月比±$0 )
アラビアンライト原油の3月1日~31日の平均価格は$76.400/BBLです。
尚、4月CPのアラビアンライト原油熱量換算比は、プロパンで98.2%、ブタンで97.9%となっております。
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上旬: BRENT: 71.62 ⇒ 69.28 WTI: 68.37 ⇒ 66.03
上昇要因:ウクライナのゼレンスキー大統領とトランプ米大統領による2月28日の会談が決裂したことを受け、ウクライナ情勢の先行き不透明感が懸念された買いが入ったこと、中国の製造業購買担当者景気指数及び中国国家統計局発表の2月製造業PMIが改善しており、中国の原油需要が好調な見方から、原油先物相場を支えたことなど。
下落要因:OPECプラスが有志国実施の日量220万バレルの自主減産を予定通り終了する方針であると発表し、需給が緩む方向と予想されたこと、米エネルギー情報局(EIA)発表の週間石油在庫統計で原油在庫が増加、米国雇用予測も市場予想を大幅に下回ったことで原油需要減衰感があったことなど。
中旬: BRENT: 69.28 ⇒ 72.00 WTI: 66.03 ⇒ 68.26
上昇要因:米軍がイエメンのフーシをターゲットに空爆、紅海等で商船攻撃の能力を失うまで続けると表明し、フーシも反撃していることで応酬による中東の地政学リスクが拡大したこと、ガザ停戦合意に進展がないままイスラエル軍がパレスチナ自治区ガザへイスラム組織ハマスをターゲットに大規模空爆を再開、中東情勢が緊張化したこと、OPECプラスがこれまでの自主減産による超過生産分相殺のための減産を実施すると発表、自主減産の段階的緩和と相殺され供給量が予想を下回る味方となったことなど。
下落要因:米国トランプ政権の関税政策による世界経済の減速懸念が根強く、原油需要が鈍化するとの見方が米国内原油先物相場の上値を抑えていること、トランプ米大統領とプーチン露大統領の電話協議を経てロシアがエネルギー・インフラ施設への攻撃を30日間停止することで合意。交渉が前進したと見られたことなど。
下旬: BRENT: 72.00 ⇒ 74.74 WTI: 68.26 ⇒ 71.48
上昇要因:米政権がベネズエラ産エネルギー輸入国に二次的な関税賦課する方針を発表、同国からの原油・ガス購入国は米国へ25%関税賦課されると表明したこと、米国がイラン・ベネズエラ産原油を中国に輸送する船舶等への制裁強化措置を発表したことにより、需給ひっ迫を警戒した買いが入ったことなど。
下落要因:トランプ大統領が輸入自動車や基幹部品の一部に25%の追加関税を課すと発表し、EUがカナダと協力して米国への経済的損害与えた場合はさらに大規模な関税を課すと警告。対してEUは「強力な対応を準備する」と表明したことで貿易摩擦が世界経済に影響するという懸念から、原油需要予測がが抑えられたこと、ロシア-ウクライナでの停戦が実現すれば、ロシア産エネルギー輸出に対する制裁が緩和され、需給の緩みをもたらすとの観測が広がったことなど。
上旬: CP先物 $593 ⇒ $583
中東産LPGの一大消費国であるインドを中心に大きな需要も聞こえて来ず活気に欠けるマーケット感。軟調な欧州マーケットなどを反映し米国対比中東カーゴの経済性が相対的に悪化したことで売手が多い環境となり、原油価格の下落も相まってCP先物価格も下落傾向となった。
中旬: CP先物 $583 ⇒ $596
4月下旬着カーゴの買い気が高まりCP先物価格も上昇。成約には至らなかったが、中国・台湾企業から購入入札が複数発表されたことで相場を押上げた。またサウジの4月積みカーゴは基準数量より少なく遅れての通知となり、特にプロパンの供給懸念が浮上。米国での濃霧発生によるアジア着カーゴの遅延懸念も相まって先物価格は上昇傾向となった。
下旬: CP先物 $596 ⇒ $615
引続き中国・台湾勢から購入入札が発表され、またトレーダー勢の買い唱え上昇により相場を押し上げた状況下、売り手も強気な姿勢を見せ先物価格を押し上げた。
フレート市況も落ち着きを見せる中、FOB購入のセンチメントも若干上昇。最終的にCPはマーケット感よりも高めと値付となった印象。
3月27日(木)に発表された3月CPは、プロパン$615/トン(前月対比±$0)、ブタン$605/トン(前月対比±$0)。ラマダン明け休暇の都合で例月より早めの発表となった。
中東情勢は悪化も、中東産油・産ガス国の出荷影響は軽微という見方。OPEC+自主減産国の減産解除が発表されたが超過分の減産を発表したこと、また米国の制裁・関税関連措置による見通し不透明な状況の中で需給ひっ迫懸念のセンチメントが醸成されたことで、3月の原油価格は後半にかけて上昇傾向となった。
4月CPの先物価格は、前半の軟調な環境から、サウジの供給懸念と東アジアからの需要が聞こえて来たことで後半にかけて原油と同様に上昇傾向に。一時前月比-$30以上のマーケット感となっていたが後半にかけて回復していき、最終的にはマーケットの予測よりも若干高い水準での値付となった印象。
サウジではプロパンが国内需要に充てられており、一部カーゴはプロパン→ブタンへの品転を打診されていたという情報もあることから一時PB格差がより大きくなるく予測となったものの、中国PDH経済性を考慮したプロパンの価格上昇懸念の声や韓国石化のブタン需要が聞こえてきており若干縮んだ。最終的に発表された4CPのPB価格差はブタン対比プロパンが+$10/MTと前月同様となり、マーケット感よりも格差は小さく留まった印象。
・ハマス-イスラエルの一時停戦状態は第一段階の期限3/1を過ぎても第二段階の協議が進展せず、3月中旬には米軍のイエメン(フーシ)攻撃と報復、イスラエルのガザ(ハマス)への再攻撃が始まったことから停戦は実質終了となった。尚、イスラエル-ヒズボラ間の停戦も期限2/18を過ぎたがイスラエル軍がレバノンに駐留したままと中途半端な状態が続いている。
・一方で、これら中東情勢が(主に)アラビア湾からのエネルギー供給リスク増大に与える影響は軽微。米国を中心とした制裁・関税関連の動きが如実にマーケットへ反映されている。
米トランプ政権はイランに対して核交渉に応じなければ爆撃すると脅すなどしているが、イランは強く反発。膠着状態が続く中更なる制裁強化もちらつかせており、情勢は不透明。
・米中の関税対抗措置について、LPGに関連した発表は未だ出ていないが、中国企業からは追加関税や現在の免税措置撤廃に対する懸念の声が多数聞こえてくるような状況。
中国はイランを含む中東カーゴへの依存がさらに高まる可能性があり、アジアのマーケットをかき乱す可能性は十分に考えられ、動向は引続き要注視となる。
・中国では国内製油所が定修シーズンに入り国内生産量が減少することからLPG需要が底堅く推移すれば市況はサポートされる方向へ動くものと考えられる。一方でアジア全域では季節性の民生用需要が減少するため相殺されるとする見方が強い。中東では前年比大きな出荷増は見込まれない中、本格的な夏を迎え一部LPG出荷国では電力用途の国内消費が想定より増え出荷に影響を与える需給が引き締まるという予想もあるため、OPECプラス関連の減産段階的縮小の影響とのバランスがどうなるかがポイントとなる。